安全性

傷害や落下に対する保護

ガラスは建物内のあらゆる場所で使用可能であり、ガラスを通して自然光が建物に入射します。
最初に注意すべき点として、ガラスの仕様に誤りがあれば、ガラスの破損発生時に危険な状況が生じるおそれがある事です。
設計強度を超える衝撃や荷重をフロートガラスが受けると、突発的に破砕し、鋭利な形状を有する破損ガラスにより傷害や損傷を引き起こすリスクがあるます。
 
一部の用途では、歩行段差のあるエリア間のパーティションや手すりとしてガラスが使用される場合があります。
ガラスが破損した場合は、人の落下だけでなく、ガラス破片の落下により人的傷害などが生じることのないように、ガラスを所定の位置に保持(飛散防止)する必要があります。
合わせガラスにPVB中間膜を使用すると、ガラスの破損後にその破片を所定の位置に封じ込める傾向が高くなる(飛散防止効果)ので、ガラス片の飛散が回避され、傷害リスクの低減に効果的です。 合わせガラスが破損後に構成システム枠内に保持されるように加工すれば、破損ガラスによる落下のリスクも低減されます。

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安全合わせガラスとは?

合わせガラスは、2枚のガラスの間に加熱圧着で接合されるポリビニルブチラール (PVB) 樹脂製の中間膜です。 中間膜を密封すると、この中間膜を2枚のガラスで「サンドイッチ」した合わせガラスは1つのユニットとして挙動し、その外観は通常のガラスと同様です。 フロートガラス、倍強度、または強化ガラスを合わせガラスを合わせガラス製造に利用できます。 合わせガラスは耐久性、高性能、多機能の利点を備えていると同時に、ガラスの美観も保持します。 衝撃を受けた場合であっても、建築用合わせガラスは飛散防止効果を有するため、破損したガラス片による2次災害の防止に役立ちます。

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非常に数少ない例外を除き、実質的に標準ガラスが使用されるどの場所でも合わせガラスを使用可能です。 最も一般的な用途の一部として、屋内用途ではパーティション、ドア、窓、天窓、家具、手すり、小売店の商品棚、床、屋外用途ではドア、窓、カーテンウォール、壁装、天井窓が挙げられます。

 

推奨の最終利用用途

安全合わせガラスは、ガラス破損時に生じる破片による切断や突き刺しに対する保護を行うため、以下に示すいくつかの用途で開口部からの落下リスクを効果的に緩和することが可能です。

  • 住宅ウィンドウ
  • ショップウィンドウ
  • 室内パーティション
  • 公共建物のドアと窓
  • バス停留所、街路設置公共設備
  • 天井および傾斜ガラス
  • 床から天井までの空間 (全面ガラス)
  • ​ファサードウィンドウ
  • 屋内の窓、パーティションまたは手すり
  • 床および階段

適合する製品とは?

イーストマンは、安全合わせガラスの設計に利用されている数多くの中間膜製品を販売する豊富な経験を備えています。

  • 通常のPVB中間膜であるSaflex Clear は下記の目的に利用することが可能です。

安全性: 人的破壊や偶発的な衝撃によってガラスが破損した場合に、ガラスの破片が中間膜に接着されるので、切断や突き刺しによる傷害が低減されます。適切な方法で合わせガラスを枠設備に取り付けると、落下に対する保護も行われます。

暴風: 十分な厚みの中間膜を備えた合わせガラスは、熱帯性低気圧やハリケーンなどの暴風発生時に風で運ばれた飛来物がファサードを貫通し、その後に破壊的な風圧に襲われるような事態を防止可能な能力を備えています。ガラスの破損後にその破片を閉じ込める中間膜の能力は、地震活動の発生時にもガラスを確実に保持する目的に役立っていることが立証されています。

セキュリティ: 破壊行為や住居侵入窃盗、防爆および弾道攻撃などの人為的攻撃に対して十分なレベルの保護を行うシステムに合わせガラス構成を組み入れることが可能です。
 

  • Saflex Acoustic PVB中間膜(遮音中間膜): 従来のPVB中間膜と比較して、1,000~4,000ヘルツにおける遮音機能を保証するために性能を向上するように設計された3層構造の中間膜です。この改善された性能により、従来の標準的な手法よりも小さい空隙および/または薄いガラスを使用して合わせガラスを設計し、同じ騒音低減定格を達成することが可能です。
     

  • Saflex Solar中間膜(遮熱中間膜):温度上昇やジリジリ間の原因となる近赤外線を吸収することにより遮熱を実現するSaflexSolar中間膜は、透明ガラスやコーティングを施さない従来型の合わせガラスと比較して日射取得率を低減することにより、改善された日射光線コントロールを実現します。
     

  • Vanceva® (カラー中間膜): アーストーンコレクションおよびVancevaカラー中間膜は、ファサードや手摺り、またはインテリアガラスとして使用する色を広範囲の色調の中から選択することが可能です。 ガラスそのものの色調コントロール(厚みなど)、または(小ロットや、まとめ生産における)カラーガラスの生産リードタイム、カスタム設計カラーガラスの大量ロット購入などを解決するソリューションを提供致します。カラー中間膜を活用することにより、お好みの色味の合わせガラスニーズにおける小回りを利かせた対応が可能となります。
     

  • Saflex Structural(高硬度中間膜): 構造強度が必要とされる、床、階段、フィン、手すり、ガード、天蓋用途向けの合わせガラス構成に利用することが可能です。
     

  • Saflex High Protection (HP) & Saflex Storm(保護およびストーム中間膜): 熱帯性低気圧やハリケーンなどの暴風、および強風で運ばれる飛来物に対する防護を強化する必要がある場合に利用することが可能です。
     

さらに、上記各種中間膜を複数組み合わせて使用することにより、ガラスシステム全体の性能を向上し、安全ガラス用途の最適化に役立てることが可能です。

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